20年間もヒットしているコスメには、“タマネギ”が入っています

20年間もヒットしているコスメには、“タマネギ”が入っています

「象徴的なものを作りたい」という思いで取り組んだ研究が、まさか8年に及ぶとは想像していなかったコーセー研究所所長の内藤氏。「モイスチュアリポソーム」が20年のロングセラー商品となるまでの、誕生秘話をお届けします。

リン脂質を使いたい! 燃える研究者魂

 

内藤氏:「最初にリポソームを構成する成分が入った製品は1986年発売の『デュモール』、それに『セレスチャルG』だったかと思います。そもそもリポソームの主成分となっているリン脂質は肌の細胞膜と同じ成分だから、肌に対してすごくいい。だけど他の化粧品会社が使えなかった理由は…不安定で品質が変化しやすい成分だからなんです。それを長期間使えるようにできたのはコスメデコルテ独自のもの。この技術は本当に秘密です(笑)」と内藤氏。

さらっと解説すると、リン脂質は水溶性のものが多く浸透性が高い、それゆえ角質レベルで効果があり、使うとレベルアップするのだそうです。誰もが使いたい化粧品の材料として、注目されていました。ただ、「安定性」という問題点を解決できれば、という条件付きで。

内藤氏:「それが、1964年にバンガムさんという人が、このリン脂質にある処理をするとカプセル状になるっていうのを発見したんです。まるでタマネギみたいな多層構造の構造体ですよ。それを読んだとき、もう驚きと感動で。だって1ミリの1万分の1なんですよ、大きさが!」

そのタマネギが、当時まだ青年だった内藤氏所長のハートに火をつけたのです。

リポソームの生みの親・内藤氏は所長として研究員を見守っています

タマネギ化についに成功

 

内藤氏はリン脂質をタマネギのような多層構造に閉じ込める研究に着手しました。それが画期的な美容液になる、とどこかで信じていたのでしょうか。

内藤氏:「こんなことを言っていいのか分かりませんが、この研究所では、当時は最高の化粧品を作ることが大事で、投資効率をあまり問われなかったんです。ですがある程度結果が見えないと動けないという理系の、あまり大胆になれない性質もあるので、自由にさせていても問題が出ないのかもしれませんけどね」

そうこうするうちに、内藤氏の研究を進化させるテクノロジーが追いつてきて、多重層リポソームが完成。

内藤氏:「今もWebサイトなどで多重層リポソームの説明のところに掲載されているタマネギみたいな多層構造写真があるのですが、あれも担当の研究員が電子顕微鏡で撮影したときに『この写真もなかなか撮れないものなんだ』と大満足でした」

顕微鏡で見たリポソーム

そして満を持して発売されたのは、化粧品の容器の中では安定していて、肌の上にのせると少しづつタマネギの皮がむけていくように、多層構造が壊れて肌が潤い続けるモイスチュアリポソームでした。以来、20年以上のロングセラー商品になりました。

内藤氏:「コスメデコルテだからアイデアにトライできる。だからチャレンジできたんだと思います。そして何より、コスメデコルテを売ってくださっている販売店の方たち、お客様、あの熱い想いに応えないと、と。正直怖いこともあります(笑)、でも本当にいい商品は褒めてくださるので仕事のやりがいになっています」

■お話をうかがった方:内藤昇氏/現研究所長、工学博士。1992年、第二製品研究室 主任研究員当時、「コスメデコルテモイスチュアリポソーム」を開発。

コスメデコルテ 化粧液

コスメデコルテだけの多重層リポソーム技術。カプセルのなかの美容成分がじわじわ溶けて一日中しっとりとした肌に。美容成分は、肌を構成する成分のひとつ「リン脂質」でできているので、高い保湿効果があります。
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